© FUKUOKA UNIVERSITY 学部ニュース

HOME > 学部ニュース > 教育 > [経営学科]学生ライターによる授業レポート_経営入門(その2_LINE Fukuoka株式会社 南方尚喜さま・則本真璃さま)

[経営学科]学生ライターによる授業レポート_経営入門(その2_LINE Fukuoka株式会社 南方尚喜さま・則本真璃さま)

6月11日(金)の経営入門(担当:森田泰暢)ではゲストスピーカーを招いた講演会が行われました。今回はその様子をお届けしていきます。

経営入門についての詳しい説明は前回をご参照ください。そこではミナミホールディングス株式会社の江上喜朗さまの講演を取り上げています。

今回はLINE Fukuoka株式会社(以下LINE Fukuoka) Smart City戦略室 室長である南方尚喜さまと則本真璃さまに講演をしていただきました。南方さまは2018年にLINE Fukuokaに入社され、経営企画として会社の基盤づくりにつとめるなか、福岡市との包括提携協定を締結されました。また、Smart City戦略室を新設され、2年間で60以上のスマートシティ関連プロジェクトを遂行されています。

講義ではLINE Fukuokaがどのような目的でスマートシティ事業を行っているのか、その理由を踏まえつつ、LINE Fukuokaの取り組みについて、詳細をお話していただきました。取り組みの一例として挙げられた「福岡市LINE公式アカウント」は市民ひとりひとりのニーズや生活エリアに合わせた情報が提供される「セグメント配信」機能や、申込から支払いまでLINEで完結してしまえる「粗大ごみ受付」機能、まちの不具合を見つけたときに、市民が自ら簡単に連絡できる「道路公園等通報」機能など、生活に身近なLINEだから、簡単だからまちづくりに参加したくなる機能が多く盛り込まれていました。これらはどれも生活が劇的に変化するような機能ではないものの、生活が確実に便利になる機能ばかりです。私は「スマートシティ」とは前者のような変化だと考えていたので、驚きを覚えました。

なかでも私が特に興味関心を抱いたのは、前述した「福岡市LINE公式アカウント」の機能を形作るソースコードを無償で公開しているという点です。LINE SMART CITY GovTech プログラムでは「福岡市LINE公式アカウント」のソースコードを無償で提供しているため、別の地方自治体でもLINE上で上記のサービスを行うことができます。これでは企業として利益を得られないのではないかと思いましたが、ユーザーがLINEを使う機会を増やすことに意味があるため、参入のハードルを下げているそうです。LINEに表示される「広告」をコア事業とするLINE Fukuokaらしい取り組みだと思いました。

上記に加えて南方さまが最後に話されていた3つの大切な「こと」が心に残りました。まず「志すこと」です。これは人になにを言われてもやり遂げたいことを決めることです。合理的な判断だけでは変えられない世界を変えるためにも必要だといいます。次に「企むこと」です。志という個人の野望だけでは、実現できることは限られてしまいます。そのため、会社の願いと自分の志、両方が叶えられるようにすり合わせることが重要だそうです。最後に「諦めないこと」です。志を持っていたとしても、障壁が現れることは多々あります。そのなかでも、諦めずに辛抱強く挑戦するなかでしか、成功はつかめない。なので、大学生活や社会のなかでいろんなことにチャレンジしてほしい。南方はそうおっしゃっていました。私には自らの手でゲームを製作したいという野望があります。その野望をかなえるためにまずはどのようにしてMACOPゼミの人々や指導員の先生方に協力していただけるか、それを「企むこと」から始めていきたいと思います。

(注)MaCOPとは商学部に設置されている教育プログラムです。MaCOPでは、ゲーム産業において企画、マーケティングから組織作りまでのマネジメントを担う人材を育成を行なっています。

(参考)note(南方 尚喜さま / LINE SMART CITY FOR FUKUOKA)

取材・執筆 Student Assistant 塩塚歳(商学部第二部2年)

関連ニュース