【2025海外研修体験記~アメリカ・オレゴン大学】vol.11 小出菜羽さん(商学部貿易学科2年次生)
私は、8月7日から25日の19日間、海外交流ゼミナールの一員として海外研修に参加し、アメリカのオレゴン大学を訪れました。ここでは、私がアメリカで経験したことや研修を経てからの自分自身の変化についてまとめたいと思います。
私は、学生のうちに、海外で文化の違いや現地でしか得られない刺激を直接肌で感じる経験がしたいと考えていたため、海外交流ゼミナールに参加しました。実際に到着すると、私の想像をはるかに超えていて、まるで別世界に飛び込んだ感覚でした。
オレゴンはとても自然豊かで、オレゴン大学のキャンパス内も緑で溢れていて、落ち着く雰囲気でした。また、気温は低く、乾燥しているので、汗をかかずに快適に過ごせました。
オレゴン大学での授業は、ディスカッションを行い、それを元にプレゼンテーションを行うというスタイルです。自分の意見を共有し合う場面が多く、「この機会を無駄にしないように体当たりで挑戦しよう」と心に決めていたので、先生からの問いかけやディスカッションなどのグループワークでも、積極的に発言することを意識し取り組みました。最初は緊張していましたが、言葉に詰まりながらも伝えようと努力することで、伝わった時の達成感が得られました。先生やチューターの方々も伝えようとする姿勢を汲み取ってくださり、私が話終わるまで頷きながら耳を傾け、私の言葉を拾って深掘りしてくださいました。この経験から、自信が無くてもまずコミュニケーションを取ろうとする姿勢を持つことが大切だと実感しました。
オレゴン大学外では、ボランティア活動やSaturday market、Florence Tripに行きました。印象的だったのは、Saturday marketでの光景です。Saturday marketは土曜日に開催される、地元の人々のハンドメイド作品や食べ物のお店が並ぶ屋外市です。朝から沢山の地元の人々でにぎわい、楽しい雰囲気の場所でした。しかし、ふと会場の端を見ると、薬物中毒だと思われる人が壁に向かって叫びなら話しかけている姿やホームレスで座り込んでいる人の姿がありました。その光景から、日本では有り得ない状況に驚くとともに、アメリカ社会の格差や現実を目の当たりにしました。
私がオレゴンで最も強く感じたのは、人々の温かさです。Saturday marketでは通りすがりの人から「あなたの服、可愛いね!」と声をかけられ、見知らぬ人に対しても素直に気持ちを伝える文化に触れて心が温かくなりました。寮のカフェテリアでも知らない学生に声をかけて一緒に食事をし、すぐに打ち解けて友達になることができました。さらに、仲良くなった学生と寮の横のコートでビーチバレーをした時間は、特に印象に残っています。また、スーパーやバス停で困っているときにも、周りの人が自然に声をかけて助けてくれました。最初は緊張していましたが、こうした経験を通じて人の優しさを実感し、積極的にコミュニケーションを取る大切さを学びました。
この研修を通して、行く前後で大きく変わったのは、英語を話すことへのハードルが下がり、怖さがなくなったことです。完璧でなくても「伝えようとする気持ち」があればコミュニケーションは成り立つのだと実感しました。そのうえで、仲良くなった人たちともっと話したい、より深く関わりたいという思いが強まり、英語をさらに上達させたいという新たな目標が生まれました。現地に身を置いたからこそ、文化の違いを直接体験し、自分の世界が広がったように感じています。この貴重な経験を、これからの学びや挑戦に生かしていきたいと思います。


