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【2025海外研修体験記~アメリカ・オレゴン大学】vol.2 徳永日和さん(商学部貿易学科4年次生)

 この研修に参加することを志望した当初の理由は、英語力の向上や海外での生活への憧れといった単純なものでした。しかし、日本とアメリカの文化的差異や現地の方の考え方、感情の表現の仕方など、多くの体験を通じて感じたものや学んだことは渡米前の想像を遥かに上回るものでした。帰国した今、アメリカという国に関する知識や文化的背景など、事前知識としての蓄えが足りていなかったと悔やむ気持ちが少なからずあります。しかしこの経験は、異国の文化を学ぶことの難しさを実感する素晴らしい経験に繋がりました。今回の研修は当初の予想を遥かに上回る経験をすることができました。特に物事を多角的な視点からみる能力を育んでくれたと共に、興味が意欲へと変化していくことの楽しさを教えてくれました。

 まず「食」についてです。大学のカフェテリアでは毎日3食をとることができ、時間もそれぞれ3時間ほど設けられていました。ピザやチキン、少し変わった中華風ヌードルなど、5つほどのブースから選んで注文しました。夏休み中にもかかわらず、大学寮に住む多くの学生が集まる唯一の場でもあり、英語が飛び交う環境の中で「これがアメリカの大学か」と実感したことを覚えています。単調なメニューに少し飽きることもありましたが、毎朝のヨーグルトや毎食並ぶフルーツは、私にとって大きな楽しみであり救いでした。

 寮では2人1部屋で生活し、机にノートやパソコンを並べたり、スキンケア用品を棚に置いたりして、自分なりの空間をつくるのも楽しい経験でした。もちろんトラブルもあり、初日からシャワーが水しか出なかったり、深夜に鍵が壊れて部屋に入れないといった出来事もありました。しかし、早朝の肌寒い中、屋外で学生ヘルプセンターの開館を待ち、やっと出勤してきたスタッフの方とお互い眠い目をこすりながらやり取りをしたり、このオレゴン研修の仲間と問題を解決するために夜遅くまで話し合ったことは、今では良い思い出です。寮の中心には共同スペースがあり、課題や打ち合わせをしたり、お菓子を囲んでボードゲームを楽しんだりしました。さらに、寮の目の前にはバスケットボールやバレーボールのコートがあり、毎日早朝から行われるクラスやアクティビティにも関わらず、スポーツを楽しむ男子学生の体力に感心しつつ、アメリカならではの大学生活を感じることができました。

 現地では英語の学びだけでなく、「人の温かさ」や「文化の違い」を肌で感じることができました。道に迷ったときに声をかけて助けてくださった方、レストランや食堂で気さくに話しかけてくださる方など、見知らぬ人同士が自然に会話を交わす光景に触れ、「こんなにも気軽にコミュニケーションが生まれるのか」と様々な場面で驚かされました。また、シアトルでのメジャーリーグ観戦も忘れられません。野球には詳しくありませんが、会場全体を包む熱気と「THE アメリカ!」という雰囲気に圧倒され、仲間と一緒に大いに盛り上がりました。

 今回、私はリーダーとしてこの研修に参加しました。不安よりも「17人全員が安全に、そして良い経験だったと思える研修にしなければならない」という責任感が大きかったのが正直なところです。上手くいかないことや悩むこともありましたが、仲間や先生方、現地の方々に多くの支えをいただきながら乗り越えることができました。

 最後に、この体験記を読んで少しでも興味を持たれた方には、ぜひ来年度のプログラムに挑戦してほしいと思います。大学生活の大きな転機となるはずです。特に就職活動を理由に一歩を踏み出せずにいる次期4年生にとっても必ずこの経験はプラスになること、そして両立できるということを強くお伝えしたいです。

 学生生活最後の夏休みをアメリカで過ごした18日間は、英語や文化の学びを超え、自分の今後の生き方を見つめ直す大きなきっかけとなりました。このプログラムを長期間にわたり準備してくださった先生方、現地で温かく迎えてくださった方々、そして共に学び合った仲間に心から感謝しています。

大学内カフェテリアでの注文の様子
共同スペースで人狼ゲーム
寮近くのスーパーへ買い出し
人生で一番のキャメルアイス

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