ゼミの研究内容について教えてください。
アジア経済について産業発展,企業活動および貿易や投資などをつうじたグローバルな連関という観点から学びます。本講義は商学研究科に開設されているという事情も考慮して,開発経済論の方法ではなく産業発展論,企業論(多国籍企業論を含む)などの視点を重視してアジア経済を研究します。なお,担当者の主たる研究分野がインド経済研究であるという事情を反映して,一般のアジア経済論と比べるとインドを事例として取り上げること,またこれと東アジア経済を比較するなどの講義が多くなるという特色があります。
講義,といってもここ数年間で毎年5名を超えることはなく,かつ受講者の多くが中国の留学生ですから実質的にはゼミナールです。受講者に毎回発表してもらいその後で討論するという形式です。講義の初めには担当者が書いた論文を1,2編輪読し,担当者の問題意識を共有してもらうようにしています。講義で取り上げた最近のテーマは,インド産業発展の特徴(IT,サービス産業主導の含意),研究開発の国際化とアジア発展途上国,人的資源・知識経済の含意,アジアの産業発展と日本企業の海外進出(国際比較)などです。なお,講義で用いるテキスト・資料の3割程度は英語文献を用います。
院生に望むことは何ですか?
受講者は本講義で読む文献,関連した研究に大いに好奇心たくましく読み,かつ若い想像力を活かして元気よく討論に参加していただきたい。また,研究者を志望する院生にはひろく全国の大学院・後期課程を受験できるような学力,とくに英語文献読解力向上のためのサポートをしてきました。
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