MaCOP生のアナログゲーム制作解体新書
二期生 賀藤直樹
皆さんは「クリエイティブ・マネジメントプログラム(通称MaCOP:マコップ)」と聞いて何を思い浮かべますか?
大半の人が何をしているのか知らなかったり、”ゲーム”という印象が浮かんだり、そもそもMaCOPって何?と疑問を感じたりするのではないでしょうか?

在学中、クリエイティブ産業の活動の運営や管理(マネジメント)をしていく人材を育成する一連の学習プログラムのことを指します。
今回はその活動の一つであるアナログゲーム制作(ボードゲームやカードゲームの制作)について少し紹介したいと思います。
ボードゲームやカードゲーム制作で学ぶこと

そもそもアナログゲームとは、皆さんが一度は目にしたことがあるUNOなどのカードゲーム、人生ゲームなどのボードゲームといったコンピュータを使わないゲーム全般のことを指します。
アナログゲーム制作とは、二年時の「クリエイティブ・マネジメント演習」内で行う活動の一つです。
この活動では、チームに分かれて、アイデアを出し合い、商品企画、商品開発・製作、販売促進、発注、資金集めなどプロジェクトの一連の流れを実際に行います。
MaCOPでアナログゲーム制作をする理由は、企画から販売まで、一連の流れを実践して学ぶためです!
その活動で、どのようなマネジメントが必要なのか、どのようにすれば円滑に完了させることができるかなどを学ぶことが出来ます。
商学部で習う「ヒト・モノ・資本・情報」の流れや一年時の「クリエイティブ社会論」で学習することとリンクさせて学ぶことが出来るのも理由の一つとも言えます。
私たちが制作中のカードゲーム
今私たちのグループでは、「オタク」を題材にしたアナログゲームを制作しています。


このゲームを作った理由は近年オタクと呼ばれる人が増加しているため、オタクの実態を元にしたコミュニケーションゲームがあればなと考えたからです。
これをつくるのに多くの意見の衝突や葛藤がありましたが、完成すること、カタチにできたときの達成感は何事にも変えがたい体験であり、貴重な経験であると私は思います。
制作を通して実際に学べたこと
1.プロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントとは「効率的に業務を管理しプロジェクトを成功に導き完了させるための活動」を指します。

大雑把なスケジュールと進捗管理を見える化出来てなかったため制作に時間がかかりました。
その結果、進捗やスケジュールを表で管理できるガントチャート、情報共有のためにSlack、活動後の振り返り手段としてKPT法(ケプト)の重要性を学びました。
2.企画書の書き方
クリエイティブ産業に限らず、身につけておきたいスキルは企画書をうまく書くことと考えます。

議論を進めていくとより良いものという気持ちが勝り元のコンセプトが分からなくなることがありました。そんな時企画書という地図を見て軌道の修正を行い、今のカタチに収まりました。
企画書にはコンセプトやルールなど活動段階が進んでも変わらないもの(主軸)を記載することでプロジェクトのキメラ化防止に役立つと学びました。
3.記録の重要性
当たり前なことですか、この活動を通じて記録の重要性について改めて再認識出来ました。

議事録は残していたが具体的な内容まで記載できていなかったことで同じ議論を繰り返したり、活動の進展に遅れが生じたりしました。
制作段階が進むにつれ情報量が多くなります。詳しい記録を残しておけば、同じ議論を複数回行うことの防止や進捗管理の確認材料になるなど多くの利点があることを学びました。
商学部だからこそできること
なぜこの活動を「商学部」で行うのか、それは商学部では「ヒト・モノ・資本・情報」についての知識を学びますが理屈だけだと難しいものばかりであるからだと私は考えます。この四つの観点から簡単ですが、私が「商学部」で行う理由について紹介したいと思います。
・ヒト:どのようにしてチームを回していくか、消費者はどうしたら買ってくれるかなどを学ぶことが出来ます。
・モノ:自分たちがつくりたいものと消費者が欲しいものには違いがあるということをテストプレイなどから学び、消費者のとは何か、今までにない体験を届けるにはどうしたらいいかなどを学びます。
・資本:つくったものをいくらで売り、どのように利益を出すのか、どうやって資金を調達するのか、いくらで制作するのかなどを学ぶことが出来ます。
・情報:どのように販売促進を行うのか、共有するのかなどを学ぶことが出来ます。
このほかにもMaCOPでは数多くの活動があり、クリエイティブな職業で役に立つスキルや経験を学ぶことが出来ます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これを見て少しでも興味を持った方はぜひMaCOP選抜試験を受けてみてください。