【2024海外研修体験記~アメリカ・オレゴン大学】vol.1 中野瑛二朗さん(商学部商学科3年次生)
みなさんこんにちは。私は今回海外交流ゼミナールに参加し8月9日から25日までの17日間、アメリカ・オレゴン大学とシアトルで15人のメンバーと充実した時間を過ごすことができました。これからその17日間での出来事と当時考えていたことを綴りたいと思います。
私は今回のゼミで学生代表としてリーダーを務めさせていただきました。人生においてアメリカへ行くことが最初で最後かもしれないという多大なる興奮とともに、文化・言語の異なる地で果たしてリーダーとして仲間を引っ張っていけるのかという不安も少しありました。この仲間は元はといえばこのゼミで初めて出会った人たちばかりであり、それまで関わりのない人がほとんどでした。そのようななか前期講義においてアメリカの文化や歴史的背景について学び、グループ活動を行っていく中で徐々にお互いの仲を深められ、一人ひとりの人柄が見えてきたような気がします。
そしていよいよ出発当日です。初日は約10時間のフライトや乗り換えのため、ほとんどの時間を飛行機内や空港で過ごしました。個人的に初めての海外ということもあり、シアトルタコマ空港に降り立った時の空港の迫力と立ち並ぶ建物やお店に感銘を受けたのを今でも鮮明に覚えています。オレゴン大学はこれまでに見たことのないくらい広大な敷地を持つ大学で、周りは緑に囲まれ、近くには川の流れる自然豊かなところでした。気候的にもとても過ごしやすく、空気も乾燥していて朝方は15度前後、しかし夕方頃には28度くらいまで上昇するというように、日本の四季を1日で感じられるようなところでした。
オレゴンでの初日に起きた出来事として一番印象に残っていることが、私と同部屋の友人がオートロックの部屋で部屋の鍵を室内に置いたまま外出し、中に入ることができなくなったことです。私たちは約2週間オレゴン大学内の寮でメンバーとともにそれぞれ2人部屋に分かれて過ごしました。部屋に入れない私と友人は、その日鍵を借りた大学内の施設に行きましたが夜だったということもありサービスは終了していました。次に事前に知らされていた緊急の連絡先に電話をしましたが、拙い英語のため思うように伝わらず苦戦しました。私たちが外で右往左往しているときに、オレゴン大学の学生スタッフ2人が私たちの様子を見て、声をかけて部屋に案内し、鍵を開けてくれました。知らない地での、しかも初日の心細い中での大失態の中、私たちを助けてくれたスタッフの方には感謝しかありません。この体験を通して国籍や言語の壁があっても人の温かさや人を想う気持ちは変わらないのだと実感し、私も同じように人に対する優しさを持ち続けようと決心しました。
アメリカ人はバスで隣になった人や、お店・大学内ですれ違う知らないもの同士であっても笑顔で「Hi, how are you?」という挨拶から始まり、「Have a good day!」という言葉を後に別れます。このような人と人とのコミュニケーションを気さくにフレンドリーにできるアメリカ人の人柄や文化に触れ、とても魅力的に感じるだけでなく、憧れさえ抱きました。
現地では、大学のカリキュラムでプレゼンテーションスキルについて学び、最後には英語で発表も行いました。授業後や自由時間には現地の野球チームの試合を観に行ったり、地元で有名なサタデーマーケットでショッピングをしたりと現地でしか体験できないことを存分に楽しむことができました。その他にもコミュニティサービスも体験させていただきました。食べ物の支援を行う工場での袋詰め、ホームレスの方たちの社会復帰のための施設訪問、大農園で野菜を栽培し、その野菜で料理を作りホームレスシェルターで食事を提供するというような活動を行いました。これらの活動を通して、そこで働かれているすべての人がボランティアとして参加されていることにとても驚きました。アメリカ人は日本人に比べて宗教的観念から人を救いたいという気持ちが強い傾向にあると感じました。
最後の2日間はシアトルでスターバックス1号店やシアトル・マリナーズの試合を観戦するなど、残り少ないアメリカでの貴重な時間を有意義に過ごしました。
私は前期講義からアメリカでの17日間を通して、熱心で親身に指導してくださった岡先生、スケジュールや事務的なサポートを献身的に行ってくださった大学職員の方々、現地でお世話になったオレゴンスタッフの方々、そして何よりも一生忘れることのない最高の思い出をともに作ってくれたかけがえのない仲間たちにありがとうと伝えたいです。そして、これまで関わってくださったすべての方々に感謝したいと思います。大きなトラブルなく、今ここに全員が無事に帰ってくることができたのが何よりも幸せなことだと感じています。私は様々な場面で多くの方たちに支えられました。このゼミナールで素晴らしい人たちに出会えたことだけでなくリーダーとしての経験は私を大きく成長させてくれました。この経験を通してこれからの人生の中で、もし壁にぶつかり、思い通りにいかないことがあっても自分に自信を持ち、前向きな気持ちで困難に立ち向かっていこうと思います。本当に貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。