商学研究コース
授 業 科 目担 当 教 員主 研 究 内 容 等
流通システム論講義
流通システム論研究
教 授
博士(学術)
田 村 馨
本講義の目的は,流通をシステムとみたて,また比較流通の視点から,1.流通の構造を規定し流通変動を誘発する機構のメカニズムや特徴を明らかにする,2.流通を構成する主体の活動様式や活動誘因の特徴を産業や企業レベルで明らかにする,3.主体間の関係を規定する要因や機構の特徴を事例研究を通じて明らかにする,ことにある。
マーケティング論講義
マーケティング論研究
教 授
村 上 剛 人
マーケティング事象の説明理論あるいは考え方がモノを中心としたものからサービス・ドミナントロジックに象徴されるようにサービスを中心にしたものへシフトする,さらにはユーザー自体を購入者としてでなく,マーケティングの主体として位置づける研究も登場しています。まさにマーケティングの考え方のパラダイムシフトが起こっており,この現象を様々なケースを取り挙げ,現代に求められるマーケティングの方向性を探っていきます。
情 報 産 業 論 講 義
情 報 産 業 論 研 究
教 授
弘 津 真 澄
本講義では,「狭義の情報」の定義から流通や経営の問題を読み解き,それに対する情報技術の適用方法などを議論します。
演習(研究)では,1年目は,流通や経営についての問題を情報という視点で読み解けるよう,様々な文献を読んでもらいます。2年目は,各自が決めたテーマに従って修士論文の完成に向けて指導します。
また,受講者の素養によっては,マルチエージェントシステムを用いた研究方法についても指導します。
市 場 分 析 論 講 義
市 場 分 析 論 研 究
教 授
永 星 浩 一
市場分析論は,今日の情報社会において,経済主体が市場をめぐって互いにどのように影響を与えながら行動するのかについて考察する。スタンダードなミクロ経済学及びマクロ経済学をベースに,具体的な時事問題を取り上げつつ、解釈と分析を行う。高度情報社会の今日,消費者や企業の関係や行動に大きな変化が生じている。本講義は,ソーシャルな結び付きを強める経済主体の分析をもとに,新たな時代の市場の姿を明らかにすることを主たる目的とする。
マーケティング・モデル講義
マーケティング・モデル研究
教 授
博士(商学)
杉 本 宏 幸
流通・マーケティングに関わる数理的・統計的なモデルを主に扱う。我々が観察可能な現実を抽象して構築したモデルから得られた結論を,流通・マーケティングの現実を操作して得られた結論のように扱えることがモデルを活用する意義である。流通・マーケティングの理論構築や意思決定にモデリングがどのような役割を果たすのかを考察し,これらを活用していけることを目的とする。
消 費 者 行 動 講 義
消 費 者 行 動 研 究
教 授
太 宰 潮
英語を含む文献を読み,消費者研究の枠組みを身につけながら,問題意識を解決するための切り口をまとめてゆく。本学には消費者についての非常にリッチなデータソースがあるため,それを活用した実証や探索を行う点を特徴とする。該当するデータがないことも当然考えられるが,場合によってはアンケート調査なども行いながら,机上の理論だけでなく,数字による実証を踏まえる。英語能力のほかに,当然ながら数学的・統計的な知識,それを学ぶ意欲を持ち合わせることが前提となる。また,学ぶ分野について,場合によっては行動経済学(Behavioral Economics)も視野に入れる。
保 険 論 講 義
保 険 論 研 究
准教授
伊 藤 豪
本講義および研究においては,保険理論を基礎とし,現代社会の諸問題を保険経済学・保険経営学などの側面から分析を行い,保険の本質についての研究を行っていく。
また,これらを踏まえた上で,諸外国の保険制度やシステムなどとの比較分析を行い,日本の保険のあり方について研究していく
リスク・マネジメント論講義
リスク・マネジメント論研究
教 授
博士(学術)
植 村 信 保
リスクマネジメント(リスク管理)について,高度かつ実践的な知識を習得することを目指し,「講義」「(調査・分析したものを)報告」「質疑応答・ディスカッション」を組み合わせた授業を行います。講師は実務家出身で,保険会社の経営管理・リスク管理を専門としていますので,講義では保険会社を含む金融機関に関する話を多く取り上げます。
交 通 経 済 論 講 義
交 通 経 済 論 研 究
教授
博士(商学)
鈴 木 裕 介
本講義はミクロ経済学を基に,わが国の交通部門の諸問題について分析を行う。
少子高齢化の進展や都市部への人口集中など,わが国の社会構造が大きな転換期を迎える中,例えば地方における鉄道・バス事業の経営問題,都市における交通渋滞の問題など,国や地方は多くの交通問題を抱えている。このような問題に対し,社会科学の視点からいかなる解決策を見出せるかという問題意識のもとで講義・研究を展開する。
国 際 交 通 論 講 義
国 際 交 通 論 研 究
教 授
陶 怡 敏
海運と航空は,国際貿易に有機的に関連し,機能していることから,貿易活動の動向に大きく影響されるものとなっている。また多国籍企業においては,物流情報の高度利用などによる国際輸送システムの構築により,生産・流通・販売コストの節減と顧客サービスの向上に対応したグローバル・サプライチェーン戦略を推進しつつある。
研究及び講義では,国際交通における高コスト・輸送力不足現象に最新の経済・経営理論の光をあてて分析し,グローバル SCM の構築を一緒に模索してみたい。
国 際 経 済 論 講 義
国 際 経 済 論 研 究
教 授
博士(経済学)
豊 嘉 哲
 国際経済論講義はグローバル化とヨーロッパ経済をテーマとして実施される。貿易、直接投資、労働者の越境などに関する、ヨーロッパで実際に生じた現象の先行研究を利用して学習が進められる。先行研究は主として英語文献である。先行研究の輪読、発表、質疑応答により授業は進められる。上記現象を数値で確認するために、欧州委員会統計局(Eurostat)などから統計データを入手することも受講生に求める。 国際経済論研究では先行研究の整理に多くの時間が充てられる。受講生はそれを踏まえて修士論文のテーマを設定した後、教員の助言に基づいてその執筆を進める。
貿 易 政 策 講 義
貿 易 政 策 研 究
教 授
博士(経済学)
山 本 和 人
GATT(WTO)体制と戦後貿易システムについての研究。
1.第2次大戦後の世界経済の枠組を提供したふたつの国際機関(IMF・GATT)の一方の中心であった GATTの成立過程とそのもとでの世界貿易の具体的展開について考察する。
2.GATT 体制から WTO 体制への移行と,2008年のリーマン・ショックを契機とした世界貿易システムの混乱と再構築の模索について考察する。
国 際 金 融 論 講 義
国 際 金 融 論 研 究
教 授
博士(経済学)
伊 豆 久
【国際金融論講義】では,金融のグローバル化に関する文献を素材に,国際金融論の基礎的な学修を行う。参加者は,担当する文献について順番に報告し,討論する。具体的に取り扱うテーマや文献については,できるだけ参加者の希望に沿いたい。
【国際金融論研究】では,国際金融論に関する修士論文作成を目標とし,先行研究のサーベイ,研究テーマの設定,論点の整理,原稿の執筆等について助言・指導を行う。
アメリカ経済論講義
アメリカ経済論研究
教 授
博士(経済学)
掛 下 達 郎
詳細な研究内容は受講生と相談して進めていきますが,本研究の大きな目的はアメリカの経済成長におけるイノベーションや金融の役割とその限界を明らかにすることです。
アメリカの様々なイノベーションが経済を活性化させてきたことは,近年の ICT(情報通信技術)や AI(人工知能)といったトピックスでご存知だと思います。また,金融分野でも FinTech(ICT を駆使した革新的,あるいは破壊的な金融商品・サービスの潮流)が急速に発展しています。
金融が経済成長の過程でどのような役割を果たし,その半面でどのような限界を持つのかを受講生の皆さんと考えていきます。これは現代の金融・開発問題を検討する上での基礎的なテーマになります。アメリカは世界で最もイノベーションを起こし金融が発達した国で,そのアメリカの経済成長にイノベーションや金融がどのような役割を果たしてきたかを考察していきます。
アジア経済論講義
アジア経済論研究
教 授
アケミク,キュチュク アリ
近年、東アジア諸国の経済発展について重要視される課題は長期経済成長とそのために必要な工業化と生産性向上である。とりわけ、東アジアの発展途上国が中所得国の罠に陥らないよう工業化戦略と適切な産業政策が不可欠である。アジア経済論講義では、開発経済学の概念および理論など基礎知識を検討し、それに基づいて東アジア諸国の経済発展諸問題、特に工業化について分析する。東アジア地域の経済発展について基礎的な文献を輪読し、開発経済学の様々な量的分析方法を用いて実証分析を行う。講義では、東アジアの新興工業国における過去の急速な経済発展とその社会的・制度的要因、グローバル化と地域統合、グローバルバリューチェーン、中国の経済発展戦略および一部の国における工業化の減速と脱工業化など様々な課題についてディスカッションを行う。
開 発 経 済 論 講 義
開 発 経 済 論 研 究
教 授
木 幡 伸 二
開発経済学は,開発途上国の発展過程における諸問題を経済学的手法で分析するものである。その対象は低所得国及び中所得国を含む。取扱われる課題は貧困や人口問題,工業化,開発援助,環境問題など多岐にわたり,そこから得られる示唆は途上国の開発政策や援助政策等に大きな影響を与える。開発経済論講義では,開発経済学の基礎的な文献の輪読を行い,開発経済論研究では,開発途上国の課題に関連する修士論文作成を視野に入れ,先行研究の整理,分析枠組及びその政策的示唆について助言・指導を行う
国 際 開 発 論 講 義
国 際 開 発 論 研 究
准教授
博士(国際協力学)
林 裕
本講義は,開発研究(Development Studies)に関するものである。主として,途上廣告における開発や援助に焦点を当てるが,何よりも重視していることは,事象を見つめる視点を学ぶことである。途上国への開発援助は,一見すると倫理的にも,政策的にも正しく見えることが多い。しかし,1945年以降70年を過ぎているにもかかわらず,そして,その間,先進国や国際社会が開発援助を続けてきたにもかかわらず,なぜ地球上にはいまだに途上国が存在し続けているのだろうか?この問いに答えるためには,一般的な開発研究や政治学,文化人類学などの「知識」のみではなく,何が起きているかを認識する「目」が必要であろう。本講義では,2冊の文献を中心として,開発を巡って,途上国で起きている事象を理解する目を練り上げることを目的とする。
日 本 商 業 史 講 義
日 本 商 業 史 研 究
准教授
博士(経済学)
本 村 希 代
日本における商家経営の展開を近世・近代を通じて取り上げる。商家を分析するにあたっては,地域に根ざした商人資本が自己変革を遂げながら,近代社会へいかに適応したのかについて注目する。また商人資本が地域へ果たした役割についても合わせて検討していきたい。なお分析にあたっては,文献だけでなく,一次史料も用いる。
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