どのようなタイプの院生が在籍していますか?
この研究室では、前期課程および後期課程あわせて、常時10人前後が学んでいます。学部卒業直後の人、企業人、公務員、高等学校教諭など多様です。大学院入学の動機も、税理士等の職業会計人志望、企業や地方公共団体などで現実に発生する会計問題の解決、就職前の会計専門能力の育成、高等学校における専門教育内容のリカレントなど様々です。日本人学生は税理士志望が多く、留学生には研究者志望が目立ちます。社会人学生が常に数名いるため、講義もゼミも夜間対応にしています。
ゼミの研究内容を教えてください。
講義もゼミも主要な会計基準設定主体から出された財務会計概念フレーム・ワークや会計基準の研究に重点を置いています。ゼミでは週1回は必ず英語文献の講読を行います。研究者志望の院生には研究能力の育成に、職業会計人を目指す院生には修士論文執筆に役立っていると思います。昨年はSFASNo.157 "Fair Value Measurements" を、今年はIASBの"Framework for Preparation and Presentation of Financial Statements"を読んでいます。あとは一人一人の研究報告です。研究課題は各自で決めます。多いのは、収益認識、企業結合、棚卸資産評価、資産除去債務など新規設定の会計基準に関するものです。後期課程の学生には、博士の学位取得を勧め、早めに研究課題を設定し、時間をかけた研究指導を行っています。課程博士の学位取得者も出始めています。
OBの活躍について教えてください。
本研究室では、卒業生および在学生で太正会という同窓会をつくり、卒業後も研修や交流を続けています。会員数はおよそ100名です。税理士が最も多く、税理士事務所勤務がそれに続きます。大学で教育研究職に就いている人も4人います。どの道に進んでも財務諸表論研究室での研究成果が十分に生かされていると感じています。
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